業務用としてはもちろん、一般家庭でも大活躍してくれる高圧洗浄機。
そんな高圧洗浄機ですが、実際に高圧洗浄機を購入するなどして用意する場合、特に注目しなくてはいけないのが「水圧」についてです。
高圧洗浄機は決して安い製品ではないのでついつい価格にばかり目がいってしまいがちですが、価格に注目するあまり水圧のチェックがおろそかになってしまうと、用途に合わない水圧の高圧洗浄機を購入してしまうことになってしまいかねません。
今回の記事では、そんな高圧洗浄機の「水圧」について紹介していきます。
高圧洗浄機の水圧の基準値やどういった方法で調整をおこなっていくのかについて紹介していくので、高圧洗浄機の購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
<目次>
高圧洗浄機の基準値についての理解を深める上で絶対に知っておくべきなのが、「常用吐出圧力」と「最大吐出圧力」の違いについてです。
高圧洗浄機の水圧は、Mpa(メガパスカル)という単位で表されますが、製品に記されているMpaの数値をそのままうのみにしてしまうのは危険です。
なぜなら、高圧洗浄機のMpaには、「常用吐出圧力」と「最大吐出圧力」の2つの種類があるからです。
常用吐出圧力は、その高圧洗浄機の平均的な水圧を表しています。
一方、最大吐出圧力は、その高圧洗浄機の水圧の限界値を表しています。
高圧洗浄機は最大吐出圧力の水圧で噴射されるわけではありません。
言ってみれば、最大吐出圧力は台風の最大瞬間風速のようなものです。
瞬間的な水圧として最大吐出圧力で記載されている水圧が出るものの、常にその水圧が出るわけではありません。
むしろ参考にするべきなのは水圧の平均値である常用吐出圧力の方です。
企業や小売店はよりインパクトの強い最大吐出圧力を前面に押し出す傾向が強いのでそういった売り文句に惑わされず、常用吐出圧力をチェックしたり、常用吐出圧力で比較するなどして高圧洗浄機を選ぶようにしましょう。
高圧洗浄機を用意する場合、想定される用途にあった水圧の出る高圧洗浄機を用意しなくてはいけません。
用途に合わない高圧洗浄機を用意してしまうと思うような洗浄効果が得られなかったり、逆に水圧が強すぎて思わぬトラブルを引き起こしまったりしてしまいかねません。
そこで、一般家庭で使用する場合と業務用として使用する場合に分けて、高圧洗浄機の基準値を解説していきたいと思います。
一般家庭の場合、車の洗浄や住宅の外観の清掃などに高圧洗浄機を用いる方がほとんどかと思います。
一般家庭で使用する高圧洗浄機にはそこまで高い水圧は求められないので、水圧の基準値は6Mpa〜12Mpa程度と考えておくべきです。
これくらいの水圧が常用吐出圧力として出る高圧洗浄機であれば、車の洗浄や住宅の外観の清掃などは充分におこなえます。
車の洗浄や網戸など少しデリケートだと思われる部分の洗浄に用いるのであれば、6Mpa程度の水圧で充分です。
外壁や外構などの汚れをしっかりと落としたいのであれば、12Mpa程度の水圧がでる高圧洗浄機を購入するようにしましょう。
逆にこれ以上水圧が強くなってしまうと一般の方では取り扱いにくくなってしまいますし、加減を間違えて対象を傷つけたり破損させたりしてしまいかねません。
そうなってしまわないためにも、6Mpa〜12Mpaの範囲で選ぶようにしたほうが無難でしょう。
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住宅の洗浄や店舗の洗浄など、業務用として高圧洗浄機を使用する場合は、当然水圧の高いものを用意しなくてはいけません。
業務用として使用するのであれば、最低でも15Mpa程度の水圧はほしいところです。
この基準値以下の水圧になってしまうと思うように汚れを落とすことができない可能性があります。
長年汚れが蓄積してしまっているような住宅や店舗であればなおさらです。
また、外壁の洗浄ではなく塗装を剥がすのに使用したりコンクリートを剥離させたりしたい場合は、25Mpa以上の強力な高圧洗浄機が必要になってきます。
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高圧洗浄機の水圧の調整方法についても確認しておきましょう。
高圧洗浄機の水圧の洗浄方法には、「ノズルで調整する方法」と「距離で調整する方法」といった2種類の調整方法があります。
高圧洗浄機の水圧を調整する方法の一つ目が、ノズルで調整する方法です。
一般的な高圧洗浄機には、ノズルと呼ばれる水圧を調整するためのパーツが備わっています。
ノズルの位置や調整方法は製品によって異なりますが、ノズルを回して調整するのが一般的な調整方法です。
実際に使用する場合は、「一旦中間あたりで水圧を試してみてから、ノズルを回して微調整する」といった方法で調整するといいでしょう。
高圧洗浄機の水圧を調整する方法の二つ目が、高圧洗浄機で洗浄する対象からの距離で調整する方法です。
洗浄する対象に近づけばより強い水圧で洗浄できるようになりますし、洗浄する対象から離れて距離をとれば、水圧を抑えた状態で洗浄できるようになります。
この調整方法だと常に動き回らないといけなくなってしまうため使用頻度はそこまで多くありませんが、ノズルでの調整と併用すると効果的です。
また、製品によってはさまざまなアクセサリーが販売されていますが、そういったアクセサリー類を高圧洗浄機に装備することで水圧を調整する場合もあります。
高圧洗浄機の水圧の基準値や調整方法について紹介してきました。
今回紹介させていただいた用途別の基準値を参考に高圧洗浄機を購入していただければ、高圧洗浄機選びで失敗してしまうことが減るでしょう。
ただ、一般家庭向けの高圧洗浄機であってもある程度水圧の高い高圧洗浄機は価格が高いですし、取り扱いが難しい場合があります。
そのため、自分で高圧洗浄機を購入して対応するのではなく、高圧洗浄機の取り扱いに長けたプロにお願いするというのも一つの手です。
プロに依頼することで高圧洗浄機を購入して用意する必要がなくなりますし、水圧を気にしながら高圧洗浄機を選ぶ必要もありません。
何より、よりしっかりと洗浄できるようになるというメリットもあります。
ですので、ぜひ一度プロに依頼することも検討されてみてはいかがでしょうか?