同じ住宅に住み続けているとどうしても汚れが目立ってきてしまう住宅の壁にできる黒ずみ。
打ちっぱなしなど特別なタイプの住宅をのぞき、基本的に住宅の壁には「クロス」と呼ばれる壁紙が張られていますが、しばらく住み続けていると、この壁紙に汚れが蓄積していってしまいます。
壁紙に蓄積した汚れがひどくなってくると、壁紙が黒ずんできてしまう場合があります。
そうなると一気に部屋の見栄えが汚く見えてしまうため、壁紙の黒ずみにはできるだけ早急に対応したいと考える方が多いです。
そこでこの記事では、住宅の壁紙の黒ずみについて詳しく解説していきたいと思います。
住宅の壁紙に黒ずみが発生してしまう原因と、実際に黒ずみが発生した場合の対処法について解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
<目次>
住宅に住み、しばらく生活し続けていると発生してしまう壁紙の黒ずみ。
ただ、ひとくちに壁紙の黒ずみと言っても、発生する原因はさまざまです。
そこでまずは、壁紙に黒ずみが発生してしまう代表的な6つの原因について解説します。
対策方法について後ほど紹介していきますが、黒ずみの発生を引き起こしている原因によって対策方法が異なってくるので、何が原因となって壁紙が黒ずんでしまっているのかをハッキリさせてから対策を行いましょう。
住宅の壁紙に黒ずみが発生してしまう原因の1つ目が、油汚れです。
住宅内で油を使用するところはキッチンなどが多いですが、そのキッチンの壁紙に発生する黒ずみの主な原因となっているのが、この油汚れです。
料理を行う際、油を使用することになりますが、実は料理中の油は私たちが想像している以上にいろいろな場所に飛び散っています。
そして、その代表的な場所が、キッチンまわりの壁紙です。
油が壁紙にこびりつき、空気に触れ続けると徐々に酸化してしまいます。
すると、徐々に黒ずみが目立つようになっていってしまうわけです。
住宅の壁紙に黒ずみが発生してしまう原因の2つ目が、手垢や皮脂です。
油を使用しないリビングや寝室などの部屋の壁が黒ずんでしまっている場合、主な原因はこの手垢や皮脂だと考えていいと言えるでしょう。
私たちの手の表面には、手垢や皮脂が付着しています。
こまめに手を洗う人でも手垢や皮脂を完全に取り除くことはできません。
そんな状態の手で壁紙に触れたりするわけですから、油を使用しないキッチン以外の部屋の壁紙にも黒ずみが発生してしまうのは当然と言えば当然だと言えますね。
住宅の壁紙に黒ずみが発生してしまう原因の3つ目が、たばこのヤニです。
愛煙家の方の場合、住宅内でたばこを楽しむ方も少なくないかと思いますが、それによって壁紙の黒ずみや黄ばみが発生してしまうことがあります。
たばこにはタールと呼ばれる成分が配合されていますが、このタールはたばこを吸っているときに出る煙にのって霧散されてしまいます。
そして、霧散したタールが壁紙に付着し、定着してしまうと、壁紙に黒ずんだり黄ばんだりしてしまうというわけです。
住宅の壁紙に黒ずみが発生してしまう原因の4つ目が、カビによる黒ずみです。
最近の住宅はカビが発生しないような対策がしっかりと施されていますが、それでも梅雨の時期などはカビが発生してしまいがちです。
古い住宅の場合は十分にカビ対策がおこなわれていないこともありますし、おこなわれていたとしても劣化してしまっている場合もあります。
そのため、カビが発生してしまう可能性が高いわけですが、カビは住宅の壁紙にも発生します。
カビの種類にもよりますが、住宅に発生するカビは基本的に黒く見えるため、住宅の壁紙にカビが発生すると、壁紙が黒ずんで見えてしまうようになるわけです。
住宅の壁紙に黒ずみが発生してしまう原因の5つ目が、落書きです。
小さなお子さんがいるお宅だと、お子さんがクレヨンなどで落書きしてしまいがちです。
クレヨンによる汚れは油汚れと一緒ですので、放置してしまっていたりきれいに落とさずにいたりすると、黒ずみとして残ってしまいます。
住宅の壁紙に黒ずみが発生してしまう原因の6つ目が、静電気です。
「静電気が黒ずみの原因?」と思われるかもしれませんが、静電気は油煙などの周囲の汚れを集めてしまうため、静電気が溜まりやすい部分の壁や壁紙は黒ずみが発生してしまいやすくなっています。
住宅の壁紙に黒ずみが発生してしまう4つの主な原因について詳しく紹介してきました。
どういったことが原因となって壁紙に黒ずみが発生しているのか、なんとなくでもいいのでわかったでしょうか?
では、ここからは、壁紙の黒ずみの落とし方を、原因別に解説していきたいと思います。
キッチンまわりの壁紙の黒ずみなど、油ハネが原因となって発生しているような黒ずみには、中性洗剤が効果的です。
油汚れによる壁紙の黒ずみを落としたい場合は、中性洗剤と布巾か雑巾を3枚用意しましょう。
まず、水で濡らしてしっかりとしぼった布巾か雑巾に、中性洗剤を染み込ませます。
間違っても壁紙に直接中性洗剤を塗布するようなことはしないでください。
中性洗剤をしっかりと染み込ませたら、黒ずみが気になる部分を丁寧に拭いていきましょう。
次に、洗剤を染み込ませていない濡れ布巾か雑巾で、先ほど拭いた箇所をさらに拭いていきます。
そして最後に、濡らしていない布巾か雑巾で乾拭きすれば完了です。
洗剤が残ってしまうとそれが違う汚れの原因になってしまう場合があるので、水拭きと乾拭きはしっかりとおこなうようにしましょう。
これで大抵の油ハネによる黒ずみは落とすことができるはずですよ。
リビングや寝室、子供部屋など、手垢や皮脂汚れによる黒ずみには、アルカリ性の洗剤や食器用の中性洗剤が効果的です。
洗剤を濡らした布巾や雑巾につけて染み込ませ、黒ずみのある部分をしっかりと拭いていきます。
黒ずみが落とせたら、洗剤が残ってしまわないように綺麗な布巾や雑巾で水拭きし、乾拭きで仕上げて完了となります。
黒ずみがひどい場合は、重要水で仕上げをおこないます。
アルカリ性の洗剤や中性洗剤での拭き掃除が完了したら、黒ずみが気になるところに重曹水を吹きかけ、洗剤のついていない布巾や雑巾で重曹水を拭き取っていきます。
そして最後に、乾いた布巾で水分をしっかりと取り除いて完了となります。
たばこのヤニによる壁紙の黒ずみに対しても、先ほど紹介したアルカリ性の洗剤が効果的です。
まずは油ハネによる黒ずみを落とすときの要領で掃除をおこない、たばこのヤニによる黒ずみが気になる部分に重曹水を吹きかけていきましょう。
吹きかけた重曹水を水拭きで取り除き、最後に乾いた布巾や雑巾で乾拭きすれば完了です。
壁紙の黒ずみを引き起こす原因の中で最も厄介と言えるのが、カビによる黒ずみです。
軽度なカビであれば、手垢や皮脂の黒ずみやたばこのヤニの黒ずみと同じくように重曹水で落とすことができますが、頑固なカビは重曹水でも落とすことができません。
そのため、カビ取りようの漂白剤が必要になってきます。
カビ取り用の漂白剤を用意したら、裏面に記載されている用法にそった正しい取り扱い方法で黒ずみを除去していきます。
この際、漂白剤と壁紙の相性によっては壁紙が変色してしまうことがあるので、目立たない場所に軽く塗って様子を見るなどしてから使用するようにしましょう。
壁や壁紙の黒ずみを落とそうと思った場合に使えるグッズについても紹介しておきたいと思います。
壁や壁紙に黒ずみを発生させる原因の一つであるカビは、カビキラーなどの塩素系漂白剤で落とすことができます。
ただ、壁紙の場合だと直接吹きかけるのはNGですので、歯ブラシを用意し、歯ブラシに塩素系氷瀑剤を吹きかけて使用するようにしましょう。
歯ブラシで壁紙を磨いた後は、雑巾で拭き取って完了となります。
壁や壁紙に黒ずみを発生させる原因の一つである油汚れや皮脂は、住宅にある食器用の中性洗剤で簡単に落とすことができます。
使い方は簡単で、雑巾に食器用の中性洗剤を含ませて拭き、仕上げに水拭きと空拭きをするだけです。
たばこのヤニによる汚れには、マイペットなどの住居用洗剤が有効です。
具体的な使用方法については製品によって異なる場合があるので確認はするべきですが、住居用洗剤は壁紙に直接吹きかけられるものもあるので、そういった製品を購入すると楽に掃除できますよ。
住宅の壁紙に黒ずみが発生する原因と落とし方について紹介してきましたが、黒ずみの度合いや範囲によっては、自力で対応するのが難しい場合があります。
また、正しく対処しないとすぐに黒ずみが復活してしまう場合も。
そのため、ハウスクリーニング業者など、プロに対応をお願いするのも一つの手です。
費用はかかってしまいますが、手間と時間を削減できますし、プロの技術でしっかりと問題を解決することができます。
ぜひ、検討してみてはいかがでしょうか?