業務用の厨房設備への設置が義務付けられているグリストラップ。
そんなグリストラップですが、その役割の特性上、掃除せずに放置してしまっているとさまざまなトラブルが発生してしまう可能性があります。
そのため、グリストラップが設けられている厨房設備を使用している場合は、定期的な清掃が必要です。
とはいえ、「グリストラップってどうやって掃除すればいいの?」となってしまっている方も少なくないかと思います。
そこでこの記事では、グリストラップの清掃方法について詳しく紹介していきたいと思います。
グリストラップがどういった設備なのかといったことや、グリストラップに汚れが蓄積してしまうことで起こりうるリスクなどについても紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
<目次>
グリストラップはその特性上定期的に清掃をおこなう必要があると紹介してきましたが、実際にグリストラップ付きの厨房機器を利用している方であってもグリストラップのことをほとんど理解できていないという方も少なくないかと思います。
そこでまずは、グリストラップという設備がどういった設備でどういった役割を担っているのかについて紹介していきたいと思います。
グリストラップは飲食店の厨房などに備え付けられている業務用の厨房器具に備わっている設備の一つです。
飲食店の厨房では、毎日かなりの量の油脂や残飯、野菜くずなどの生ゴミが発生します。
一般の家庭でも油脂や残飯、生ゴミは発生しますが、飲食店などで発生する量は一般の家庭のものとは比べ物になりません。
それをすべて排水口に流してしまうとあっとういう間に排水管がつまってしまいますし、そのまま下水に流れてしまうと良くありません。
そのため、業務用の厨房器具にはグリストラップの設置が義務付けられているわけです。
グリストラップは、飲食店の厨房で発生した油脂や残飯、生ゴミを分離し、これらをできるだけ取り除いた状態で水を下水へと運んでいってくれる装置です。
このグリストラップがあることによって、飲食店の厨房器具はトラブルを起こすことなく稼働し続けられるようになっているわけですね。
飲食店の厨房器具にとって欠かすことのできない設備であるグリストラップですが、グリストラップはその機能の特性上、非常に汚れが蓄積してしまいやすくなっています。
厨房から出る油脂や残飯、生ゴミを分離するわけですから、当然と言えば当然ですよね。
グリストラップは厨房器具の中に備え付けられていて、厨房器具の配管から流れてきた油脂や生ゴミなどが行き着くようになっています。
ここで一旦油脂や生ゴミなどをすべて受け付け、そこから分離していくため、どうしても汚れてしまいやすくなっているわけです。
そのため、グリストラップは定期的に清掃をおこなう必要があります。
グリストラップは、その機能の特性上定期的に清掃をおこなう必要があると紹介してきましたが、忙しいからと言ってその定期的におこなうべき清掃をサボってしまうと、さまざまなリスクが引き起こされてしまう可能性があります。
グリストラップの清掃を先延ばしにしてしまうことで発生する可能性があるリスクの一つ目が、悪臭の発生です。
グリストラップは油脂や残飯を分離するための設備なので、分離された油脂や残飯は片付けない限り溜まり続けます。
厨房器具内とはいえ、油脂や残飯が溜まり続けるとかなりの悪臭が発生してしまうことになるため、やはり定期的に清掃をおこなわなくてはいけません。
グリストラップの清掃を先延ばしにしてしまうことで発生する可能性があるリスクの二つ目が、ゴキブリやハエの発生です。
ゴキブリやハエなどの害虫は飲食店にとって天敵といえるもですが、それらの害虫が好む油脂や残番を放置してしまっていると、それにつられて害虫が発生してしまう可能性があります。
グリストラップの清掃を先延ばしにしてしまうことで発生する可能性があるリスクの三つ目が、排水管のトラブルです。
これはかなり長い間グリストラップの清掃をなまけていた場合におこりうるトラブルですが、最も厄介なトラブルと言っていいでしょう。
グリストラップ内に溜まった油脂や生ゴミは自動的に排出されないため、放置しているとどんどん蓄積していってしまいます。
そうなると排水管がつまってしまったり、排水管のつまりによって排水が逆流してきてしまったりする可能性があります。
このように、グリストラップを清掃せずに放置しているとさまざまなリスクが発生してしまうので、放置せず定期的に清掃してあげる必要があります。
グリストラップは定期的な清掃が必要だと紹介してきました。
そこでここからは、グリストラップの清掃方法について紹介していきたいと思います。
グリストラップの清掃では、まずバスケット内に溜まっているゴミを取り除いていきます。
次に、油脂や生ゴミを受ける受け籠を綺麗に洗浄していきましょう。
受け籠の洗浄が完了したら、続けて仕切り板の清掃と本体の清掃をおこなっていきます。
後は清掃して出た汚れを、バキュームなどを使って吸い取っていけば完了となります。
グリストラップの簡単な清掃については自分でおこなうことも可能です。
例えばバスケット内に溜まっている油脂や残飯を廃棄する程度であれば誰でもできますし、この作業は、本来1日1回はおこなわなくてはいけません。
また、グリストラップ内には油脂がどんどん蓄積されていきますが、この蓄積した油脂の除去作業も自分でおこなえますし、週に1回程度の頻度でおこなわなくてはいけません。
ただし、グリストラップ全体の清掃などの大掛かりな清掃を自分でおこなうのは厳しいと言わざるを得ません。
そのため、バスケットの清掃や油脂の除去などの清掃については自分自身で定期的におこないつつ、グリストラップ全体の本格的な清掃は専門の業者に依頼しておこなってもらうのも一つの方法です。
専門の業者に依頼することでしっかりと汚れを取り除き、グリストラップでトラブルが発生してしまうのを防ぐことができるようになります。
もちろん無料で実施できるようなものではありませんが、今使っているグリストラップを長く使い続けるためにも、ぜひ専門の業者に清掃を依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。